〜日本のネットワークについて考える〜

こんにちは。ガラパゴス社web-teamの[twitter:@yamaD_426]です。
今月末から1か月間カナダに留学して参ります!
前回からは大分期間が空いてしまいましたが、今回はわかっているようでよくわからない
ネットワーク機器と通信方式について書きたいと思います。


通信方式

日本で現在使用されている通信方式としては、5種類あるといえます。
ダイヤルアップ、ISDNADSL、CATV(ケーブルテレビ)、光ファイバー
の5種類です。

現在利用者が多いのは後者3つであり、前者2つはほとんど廃れたと言っても
よいでしょう。

ダイヤルアップ

ダイヤルアップとは、電話線を用いてアナログで通信する通信方式です。
電話と全く同じ周波数帯を使用するため、電話をかけている時はインターネットが
使えませんし、インターネットを使っている時は電話をかけられませんorz
最も初期の通信方式であり、最初はみんなダイヤルアップによってインターネットに
接続していました。
ただし、電話と全く同様であるためインターネットを利用している時間に、通話料が課金
されていくという現在では考えにくい仕組みでした。

アナログ信号とパソコンで受信するデジタル信号とを相互変換するためにモデムが必要となります。


ISDN

ダイヤルアップでは、電話とインターネットが同時に使えなくて余りにも不便だということで開発されたのが、
ISDNという通信方式です。ISDNでは普通の電話回線とは違い、音声もデータもデジタル信号によって通信
しています。デジタル回線を利用することによって、一つの電話番号に二つの回線を持たせることが可能になり、
一つの回線で電話をし、もう一つの回線でインターネットをするということが可能になりました。
そのため、時代は一気にISDNとなり、ISDNがもてはやされたのですが、やはりこのISDNもインターネットを
利用している間に通話料が課金されてしまうという不便があるものでした。

このISDNにはモデムではなく、TA(ターミナルアダプタ)いう、送られてきたデジタル信号をパソコンで利用可能
な信号に変換する機械が必要とされました。広義では、このTAもISDNモデムと呼ぶこともあります。


ADSL

電話料がかからなくなる上に、圧倒的に通信速度が速くなるということで画期的な通信方式として開発されたのが
ADSLです。これはデジタル回線ではなく通常の電話回線を使用するのですが、電話に使用するのは人間の耳で聞き取れる
低周波数の部分だけであるので、アナログ回線のうち使用していない高周波数の部分を同時に使用することによって、
電話中にインターネットが使えなくなる問題を解決しています。
また、ダイヤルアップ方式をとらないため、回線に接続する際に電話をかける必要がなくなり、インターネット使用時に
通話料が課金されるということがなくなりました。

基地局から遠くなればなるほど、通信速度が下がってしまうという問題があるものの、設置が非常に簡単であるので、
現在でもADSLはかなり使われています。また、このADSLISDNと周波数帯がかぶっているために、二つを共存させること
ができないため、ADSLが発展すると自動的にISDNは廃れていくこととなります。

アナログ信号をパソコンで使えるデジタル信号に変換するため、ADSLモデムと呼ばれるモデムが必要となります。


CATV(ケーブルテレビ)

これとは別に最近進化を遂げてきた通信方式が、CATVというケーブルテレビの回線を利用する方式です。
CATVの普及に伴い、CATV回線の余った部分を使用できないかと苦心の上、開発されました。
電話線とは別にCATV回線を引くため、もちろん通話料の課金などはありません。
また、CATV回線は電話回線のように基地局から遠くなるほど通信速度が遅くなるということもありません。
ADSLと同等の速度も出すことができるため、CATVにも注目が集まっていますが、
工事が大変であり、ADSLよりも高価であることが多いため、テレビ自体がCATVでない限りは利用は少ないです。

CATV回線で送られてきた情報をパソコンで使用可能な情報に変換する、CATVモデムというモデムが必要となります。


光ファイバー

前者4つを遥かに凌駕する速度を出すことができる通信方式として開発されてきたのが、光ファイバーと呼ばれる通信方式です。
NTTが、光ファイバーを日本の地下に張り巡らしてくれたおかげで、光ファイバーによる通信が日本の幅広い地域で可能に
なりました。情報を光に乗せて、光ファイバーにより光を全反射させながら光情報を通信するという新技術です。
これは圧倒的に速い上に、日本とアメリカぐらいの距離を結んでも情報の劣化がないため、最近では最ももてはやされています。
まだ現在では全ての地域で使うことができるわけではないのですが、これからは光ファイバーの時代になるかと思われます。

この場合も、光ファイバーから最後に電話線を経由させたり(VDSLと呼ぶ)、LANに経由させるための機械が必要となります。
広義ではこれもモデムと呼んでよいでしょう。


以上、日本の通信方式でした!と終わろうかと思ったのですが、最後にルーター関係について書きたいと思います。



ルーターとは

ルーターとは、パソコンにIPアドレスを割り振る機械のことです。モデムによってパソコンで利用可能なデータとなった情報は、
このルーターを通り各パソコンに割り振られます。
有線によって各パソコンにIPアドレスを割り振るものもあれば、無線によってIPアドレスを割り振るWifiルーターもあります。


SIMカードとは

最近の携帯電話などには必ずささっているSIMカード。このカードによって、無線の通信情報を判別しています。
このカードには番号が割り振られているだけなのですが、SIMカードの番号によって、これがささっていないと
携帯電話が起動しなかったり、受けた情報をこちらが無線LANの親機となって発信することはできません。
これがSIMロックです。

すなわち、SIMロックフリーSIMカードをさすことができれば、WifiルーターSIMロックフリーの)さえあれば、
自分のノートPCやスマートフォンなどで、どこでもインターネットができるということです。


テザリングとは

最近のスマートフォンやPCでは無線LANをキャッチして通信できるよう、無線LANの子機が内蔵されています。
このままの状態では、情報の発信側になることはできないのですが、機能を拡張して情報の発信もできるように
することもできます。つまり、子機が親機になるわけです。この子機を親機にすることがテザリングです。
そして、最近のAndroidなどのスマホやPCではテザリングが可能です。


つまり、SIMロックフリーSIMカードがあれば、自分のスマホやPCをWifiの親機として使って、どこでもインターネットが
できるわけです!

最後に一般的な、基地局からPCまでのネットワークの流れ図を示しておきます。

以上、[twitter:@yamaD_426]でした!
次も何か書きたいネタが見つかったらすぐブログにします^^